「ルーティン」がもて囃されているようですので、警笛を
ハフィントン・ポストの記事で面白いものがあったので、僕もルーティンについて考えてみる
イチロー選手や高嶋政宏さんが活用する「ルーティン化」の意外な落とし穴 | 粕尾将一
ルーティンはこだわることではないからね
2015/11/05 17:34
なぜルーティン化するのか
イチロー選手やラグビー日本代表の五郎丸選手によって一躍有名になった「ルーティン」
これは何かする前の全ての行動を儀式化することで、その何かのクオリティを保つ方法です。
自分が緊張しているとき、感情が不安定なとき、または自分がその状態を引き起こす環境にいるときに、普段のクオリティが出せるようにするのが目的です。
プロスポーツ選手の例は非常に分かりやすいです。
普段から半端じゃない練習量で積み上げてきたクオリティを、本番で発揮するためにルーティンを取り入れています。
本番では「練習ではありえない感情や状況」が起きます。
そこであっても練習通りのクオリティを出すために、儀式化したルーティンを事前に行うことでクオリティを保っているんです。
ルーティン化のデメリット
作業や仕事をルーティン化するのにはメリットがあります。しかしルーティンに頼り始めたら黄色信号。いつも通りのルーティンがこなせないと集中力が高まらない。決まりを作れば破るのが怖くなります。変化が怖いからです。この状態はハッキリ言って脆い。
上の引用をまとめると「ルーティンに頼り過ぎるとそれができない時に途端にクオリティが下がる」ということです。
僕もまさにそのとおりだと考えます。
これはルーティンのメリットとデメリットが表裏一体であることを示しています。
ルーティン化するからには、受け入れるべきこと、ある程度は目をつぶるべきことだと思います。
もし僕達が日頃の生活にルーティンを取り入れるとすれば、「どこでも出来る、再現性があるルーティン」が良いのでしょう。
「深呼吸を2回する」、「左肩を3回まわす」、「大事な日は必ず朝からトンカツ」とかね。
その程度で良いでしょう。
複雑にしたいのであれば、後は組み合わせることです。
ルーティンは何も生まない
一番大事であるのはこれです、ルーティンそのものは何も生み出しません。
結局はルーティンをすることで、「どんなことのクオリティを発揮させるのか」が重要です。
イチロー選手であれば打席に立ちヒットを打つこと、五郎丸選手であればペナルティキックを決めることです。
僕達はどんなことを発揮したいのでしょう、そちらの方がよっぽど重要であるということです。
そう考えれば、ルーティンそのものには拘る必要はないと思うんです。
引用記事のとおり、じゃんじゃん変化させて「しっくり」くるものに変えていけばいいと思います。
ルーティンはやっぱり「ただの儀式」ですから。
ちなみに…
ハフィントン・ポストにこの記事を寄稿しているのは、シルク・ドゥ・ソレイユで活躍されている一人縄跳びパフォーマーの粕尾将一さんというです。
プロフェッショナルなパフォーマーの目線で、面白い記事を寄稿されています。
彼のパフォーマンス動画がありましたので、あげておきます。
「縄跳び」の概念がひっくり返りますよ。何重とび?六重とび?